北里大学薬友会

平成29年度北里大学薬学部生涯学習セミナー(夏期)のお知らせ

第1回:平成29年7月29日(土) 午後2時30分~午後5時45分
テーマ:「健康と疾患をゲノムや栄養素の機能から考えてみよう」

 近年の生化学の解析技術の進歩によって個人のゲノム配列の変異や癌などの疾患におけるゲノム変異が明らかになりつつあり、個人の体質、薬の感受性、病気発症などがゲノムの違いから説明できる様になってきました。また、予防医学の観点から食品の重要性が注目され、新たに機能性表示食品制度が制定されました。これらの保健機能食品の機能成分がどのようにして体の機能を調節しているのか、薬とどう相互作用する可能性があるのかも重要です。今回のセミナーでは、ゲノムと栄養素に注目して、健康と病気を生化学的に考えてみたいと思います。

講義内容・講師
講義1:「みんなのゲノムとわたしのゲノム」 (14:30~16:00)
 講師: 服部 成介 先生 (北里大学薬学部 教授)
 

 ヒトゲノムは約30億の塩基で記載された人体の設計図です。近年、多数の個人ゲノムが解読され、個人個人では約1000塩基に1塩基、すなわちゲノム全体では300万塩基が異なることがわかりました。その結果、多くの遺伝子の発現やそのタンパク質の構造が変化し、個人の体質や薬物代謝の違い、疾患へのかかりやすさの違いなどを規定していると考えられるようになりました。講演では、ヒトゲノムの概要、個人にあわせた医療などについて、わかりやすく紹介します。

講義2:「特定保健用食品、機能性表示食品ってどうして体に良いの?」 (16:15~17:45)
 講師: 今井 浩孝 先生 (北里大学薬学部 教授)
 

 食品表示法が新しく制定されて、保健機能食品の中に、新たに機能性表示食品が登場しました。特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品とは何か?その機能成分はどのように体の機能を調節して健康維持に役立てようとしているのかについて、薬との飲みあわせの注意点など、わかりやすく説明します。

  1. 主 催: 北里大学薬学部生涯学習センター
  2. 共 催: 北里大学薬友会・(公財)日本薬剤師研修センター
  3. 時 間: 午後2時30分~午後5時45分
  4. 会 場: 白金キャンパス 新2号館2201大講義室 (予定)
  5. 定 員: 300名(定員になり次第締切りますので、事前にお申込みください。)
  6. 対 象: 本学および他薬系大学の卒業生
  7. 受講料: 無料
  8. 認定単位: 日本薬剤師研修センター認定研修 2単位
  9. その他: 平成30年3月に服部 成介 先生 (北里大学薬学部 教授)がご退官されることに伴い、無料の特別講座となります。ぜひご参加ください。(北里大学以外のご卒業でもご受講いただけます)
  10. 申込締切: 平成29年7月24日(月)

第2回:平成29年8月5日(土) 午後2時30分~午後5時45分
テーマ:「医薬品安全対策のための薬剤師の役割を考える」

 我が国では毎年多くの新薬が上市されていますが、抗悪性腫瘍薬や生物学的製剤など、使用に当たってより注意を要するものが増えており、薬物療法の複雑化は増すばかりです。日本における新薬開発の早期化の流れとも相まって、薬物療法の最適化のために、市販後も継続して良質の医薬品情報を収集し、能動的に利用することの必要性が高まるなど、医薬品安全対策のための薬剤師の役割がますます大きくなっていくと考えられます。
 このような中、本セミナーでは、医薬品にまつわる情報に焦点を当てて、今後の医薬品安全対策のための薬剤師の役割について考えてみたいと思います。

講義内容・講師
講義1:「医薬品安全対策の仕組み -情報はどこで生まれ、どのように扱われるのか」 (14:30~16:00)
 講師: 成川 衛 先生(北里大学薬学部 教授)
 

 添付文書は医薬品適正使用の要となる資料ですが、市販後に一例一例集積されていく副作用報告の情報などを評価した上で、機動的な改訂が行われていきます。このきっかけとなるのは医療従事者からの副作用報告です。近年は、医薬品の市販後安全対策の世界にも国際化の波が訪れていますが、特に日本発の新薬については、日本が率先して安全性情報を収集・評価し、世界に発信していくことも必要となるでしょう。これらの状況も含め、医薬品安全対策の仕組みを規制と実務の両面からわかりやすく解説し、理解を深めていただきたいと思います。

講義2:「医薬品安全対策のために薬剤師としてできること、やるべきこと」 (16:15~17:45)
 講師: 林 昌洋 先生(虎ノ門病院 薬剤部長)
 

 医薬品に関する情報が溢れる現在、実際の患者(集団)を想定しながら、膨大な情報からどのように目的に合った情報を選び、使うべきなのか。これからの医薬品安全対策のために薬剤師としてできること、やるべきことを、主として医薬品情報の取り扱いの視点から解説し、実践に移せるような技能を養っていただきたいと思います。

  1. 主 催: 北里大学薬学部生涯学習センター
  2. 共 催: 北里大学薬友会・(公財)日本薬剤師研修センター
  3. 時 間: 午後2時30分~午後5時45分
  4. 会 場: 白金キャンパス 新2号館2201大講義室 (予定)
  5. 定 員: 300名(定員になり次第締切りますので、事前にお申込みください。)
  6. 対 象: 本学および他薬系大学の卒業生
  7. 受講料: 2,000円
  8. 認定単位: 日本薬剤師研修センター認定研修 2単位
  9. 申込締切: 平成29年7月31日(月)

申込方法

 お申し込みは終了致しました。

お問合せ先

  1. 北里大学薬学部生涯学習センター事務局(北里大学薬友会内)
  2. 〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
  3. TEL&FAX: 03-3448-8191
  4. メールアドレス: llc@pharm.kitasato-u.ac.jp (メールアドレスが変わりました)